ミーハーゆかりんのちょっと辛口テレビ批評。タレント、アナウンサー、スポーツ選手から政治家まで…愛をこめてバッサリ!

映画

第797回「高橋大輔メダル記念、ひとり映画鑑賞会」

バンクーバー五輪、男子フィギュア銅メダルに輝いた高橋大輔がフリーで使った映画音楽『』。
あのあと、映画を見たくてDVDを借りに行ったら最寄りのレンタルショップには置いてなかった― という話はここにも書いた。

今週「スポーツ大陸」(1日 NHK)でやっていた高橋大輔の特集では、元ロックンローラーのような振付師カメレンゴさんが高橋にフリーの演技を指導する場面や、
映画『道』(1954年、フェデリコ・フェリーニ監督)のシーンがいくつか流れ、ますます見たくなった。
「テレビでやってくれー!」と私ごときが叫んでも反応してくれないので、2駅向こうのレンタルショップに電話で問い合わせてみた。

ゆかりん:「DVDでイタリア映画の『道』という作品は置いておられますか?」
女性店員:「お調べします。えーっと『イタリア映画の道』というタイトルですね」
ゆかりん:「いいえ。タイトルは『道』だけです」

あらあら。わての言い方が悪かったんやろか。
結果、そこには在庫が4本もあるということで借りに行った(棚には1本だけあった!)。

さっそく夜に見ると・・・
モノクロ映画だった。そしてタイトルバックからあの音楽が!
「ゴッドファーザー」「ロミオとジュリエット」「太陽がいっぱい」などの映画音楽で知られるイタリア人作曲家ニーノ・ロータの作品。
いや~やっぱりええ曲! 
しかもこの曲、このメロディーが映画の重要な鍵をにぎっているのだ。
登場人物は― 粗暴な旅芸人ザンパノと、彼とともに旅をする、頭は弱いが心優しき女性ジェルソミーナ
道化師や綱渡りのシーンが出てきて、高橋大輔の演技とダブる。
映画自体はあまりにも哀しすぎるけど・・・。

あえてストーリーには触れませぬが、見ておいて損はない名作。
気軽に見られる100分ほどの映画、ぜひ皆さんも「家族鑑賞会」でもされてみては?(懐かしい淀川長治さんの解説も楽し)

今回7泊8日レンタルにしたので、わてはもう一回見るじょー! やっぱ一人でしんみりね。
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第773回「スリリングな飛行機ムービー『ハッピーフライト』」

わざわざ劇場へ行くほどでも・・・テレビなら観てもいいかな?
と思う邦画が近ごろ目白押し。(結局最新作の宣伝なんだけどぉ~)
土曜夜に観た「ハッピーフライト」(フジ)がおもしろかった。
これ、主役は綾瀬はるか(キャビンアテンダント)だとばかり思っていたら、田辺誠一(副操縦士)だったのね~知らなんだ。
田辺さん苦手な私だが、今回のおどおどした役はハマっていてよかったと思う。

タイトルは「ハッピー」だが、実際は超スリリングなフライト。
だってホノルル行きの便が非常事態で羽田に引き返しちゃうんだから。(修学旅行客や新婚旅行カップル、その後どうなったのかねぇ)
一番興味深いのは、操縦室(時任三郎機長&田辺副操縦士)のシーン。今回のホノルル行きは機長への昇格試験でもあったのだが、
「操縦士は積乱雲や雷を巧みによけながら操縦しているんだ」
「機内食は万一に備え、2人の操縦士は別々の物を食べてるんだ」
~などと感心しつつ。
揺れるたび、見ているこっちも乗客の気分でハラハラ。飛行機苦手なゆかりん、手に汗握りましたわ。(あらためて操縦士を尊敬しちゃう!)

矢口作品らしく、乗客もキャラが立っていた。
カツラをかぶった笹野高史さんはもちろん、
「ウェルかめ」の”友近さん”でお馴染み正名僕蔵さんは新婚夫婦の片割れで登場。

そして演技派3人が映画のなかでもいい仕事、してました。
)オペレーション・コントロールセンターの岸部一徳。コンピューターには疎いが、緊急時の判断はさすが。
)チーフパーサーの寺島しのぶ。部下の失態をきっちりフォローしてお手本を見せた。頼もしいアネゴ。
)グランドスタッフの田畑智子。乗客が間違って引き取った荷物を体を張って取り戻したり。ホノルル便の重大な問題点を航空ファンクラブのメンバーから聞きだしたりと奮闘。

あと、岸部一徳の部下の女性(肘井美佳)が気になった。さりげない透明感がグー。
でもいちばん気になったのは、上司に怒られてたカワイイ整備士の男の子!(森岡龍くん)

さまざまな飛行機のプロが関わって、はじめて安全に飛んでいるんだなーと、とても勉強に。
この映画に全面的に協力したのはANA。そういやキムタク主演のドラマ「GOOD LUCK!」のときもANAだった。
元祖・紀比呂子の「アテンションプリーズ」('70)、堀ちえみの「スチュワーデス物語」はJALが舞台だった。時代を感じるなぁ~。
えっ?上戸彩の「アテンションプリーズ」('06)はJALだったの? 今だったら無理でしたね、さっさと作っておいてよかったかも。
道は遠いけど。早くJALが再建してドラマや映画の舞台となる日がくることを願っておりまする。
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第758回「台湾の大ヒット映画『海角七号 君想う、国境の南』」

昨年2月、台湾を旅した。
泊まったホテルの地下で土産物を探していると、店員さんが声をかけてきた。
「あなた、どこから来た?」
50代とおぼしき女性、少し日本語が話せるようだ。(こっちの中国語より、よっぽど上手,,)
さいわい店はガラ空き、土産ものを選ぶフリしておばさまとの会話に興じた。
いつしか映画の話題に。あの中国映画がどうとか、この香港スターがどうの~と筆談をまじえながら話していると、
「いい映画がある!絶対見て」
と紹介してくれたのが『海角七号』(邦題『海角七号 君想う、国境の南』)。
「おもしろいし、じーんときたし、音楽も・・・とにかくいいの!」
と言っていた。
気がつけばもう一人、店員さんが近づいてきて(この人は日本語は全くできない)、
「うんうん・・・」と一緒になって映画を薦めてくる。
「わかりました!台湾でDVDを買って帰ります」
とすっかり見る気マンマン~になった私。
(注:その店にはDVD置いていないので、彼女たちはまわしもんじゃないよ)

中華圏フリークの私。もちろん、この噂はすでに知っていた― 
海角七号』が一昨年台湾にブームを巻き起こし、低予算ながら口コミで広がった「台湾映画史上NO.1ヒット」だということを。
帰りの空港でDVDを探したが、あいにくなかった。
サウンドトラックCDがあったので、それだけ購入。
帰国後さっそく聴いてみたが、映画を見ていないため感動はなかった。

半年後。いよいよ日本での公開が決まり、試写会に参加。
主役のファン・イーチェン(范逸臣)は、沢村一樹をやんちゃにした感じのイケメン。歌もうまい。
相手役・ヒロインはなんと日本人!田中千絵。彼女はこの作品で台湾、いや中華圏のトップ女優に躍り出たらしい。すごっ。

物語は― 
台北で「ミュージシャンとして成功する」という夢に破れ、台湾最南端の故郷・恒春に戻った青年・阿嘉(アガ=ファン・イーチェン)。無気力な日々を過ごしていたとき、郵便配達の仕事をあてがわれた。阿嘉は宛先不明の未配達の郵便物の中に“海角七号”宛ての小包を見つける。同封されていたのは60年前、敗戦によって台湾から引き揚げた日本人教師が、愛し合いながらも別れなければならなかった台湾人の少女を想って船上で綴った七通のラブレターだった。

「海角七号」というのは、その手紙の宛先。日本統治時代の少女の住所だ。このラブレターを軸に、夢と希望を求めて奮闘する人々の姿を描く・・・音楽あり、恋あり、台湾と日本の歴史あり。また、楽天的な台湾人をコミカルに描いたコメディータッチの部分も。

何度か出てくる「教師が少女に宛てた手紙(日本語ナレーション)」がなんともキザで、こっぱずかしい。(やっぱ、日本人が書いたものじゃないからね)
現代の恋が急接近するシーンも「あれれ?いきなりくっついちゃうの~」と思うが、それもご愛嬌。

音楽がいい。シューベルトの「野ばら」が劇中でよく歌われる、日本語で。日本統治時代の名残りを象徴するように・・・。特にラスト、「野ばら」の大合唱は思わず涙ぐんでしまう。
「シンプルだけど、こんなにいい曲だったんだ・・・」。
なので映画を見たあとは、台湾で買って帰ったサウンドトラックCDを聴きまくり。
新年早々、素朴で純粋であったかーい気分になる映画です。
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第715回「箱根駅伝の映画『風が強く吹いている』」

昨夜のプロ野球・日本シリーズ第2戦。中継するフジテレビのゲスト解説者は清原新庄― どっからどう見ても元・野球選手には見えない2人。ともに髪を伸ばし、ど派手なシマの服着て、爽やかさには程遠い。この濃ゆ~い 型破りな2人、ベテラン三宅アナ(実況)だから、うまく扱えたのかもね。

この御両人とは対照的な、爽やかな大学生ランナーの映画をご紹介。三浦しをん原作、箱根駅伝を舞台にした『風が強く吹いている』。
すっごい期待した。それは私の好きな脚本家大森寿美男さんの初監督作品だったから。(もち脚本も)
彼が書いた朝ドラ「てるてる家族」(ヒロイン石原さとみ)、岸谷五朗&宮沢りえ主演「一番大切な人は誰ですか?」が好きだった。大河ドラマ「風林火山」も彼の代表作。
しかし、すっごい期待しすぎた分、「あれれ?」と拍子抜け。だって弱小陸上部がいとも簡単に「箱根駅伝」への切符を手にするんだもん。(原作どおりだろうけど)
小出恵介くんはダメダメ陸上部を建て直す完璧なリーダー役。でも映画『キサラギ』のときのような魅力はぜーんぜん。
走るシーンも本番さながらではあるが、私は冷めて見ていた。途中でうとうとする場面も・・・(あ、めちゃ失礼)。

この冷め加減。ひとえに私が”関西人”であるため「箱根駅伝に思い入れがないから」だと思いたい。大森さんを否定したくないから、そう思うことにしている。

音楽は「風林火山」を担当した千住明氏。こちらも期待はずれでね~ オーケストラ調の壮大な音楽が(箱根を走るシーンなど)全編に流れすぎて大仰になってしまっている。いと残念。

それでも選手(役者)たちは頑張っていた。本格的な走りの練習を積まないと、あそこまでは走れないだろう。
特に天才ランナー役の林遣都くんは絵になる走り。映画『バッテリー』でおなじみの彼、よっぽど運動神経がいいのかな。
それに比べて、ライバル校の選手役・渡辺謙ジュニア(渡辺大)の走りっぷりはもたもたっとしてて、ひどかった(わざとああいう演技?)。

監督も考えたものだ。足の長い林遣都くんが走るシーンは全身のフォームを映しているが。小出恵介くんのシーンは極力バストアップ(胸から上)・・・なるほどな~と納得。
出番は少ないけれど、陸上部マネジャー役の水沢エレナがめちゃかわいい! ゆかりん的には久々のヒット、要注目です。
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第665回「フツーの戦争映画 『硫黄島からの手紙』」

最近、デザイナーの三宅一生さんが被爆体験を語ったり。
福山雅治が「僕は被爆二世」と突然ラジオで告白したり。
人って、ある程度時間が経過しないと他人に語れないことがあるのだ。
戦後64年、戦争を知る世代が着実に減っていくことに焦りを感じる。もっと聞いておかなきゃ(伝えていかな~)という思いは、40を過ぎて強くなった気がする。
自分の親にももっと話を聞いておきたいが、実際そんな機会もなく今に至っている。

***
15日、終戦記念日の夜に放送された映画『硫黄島からの手紙』。第2次世界大戦で最も悲劇的な戦いと言われる「硫黄島の戦い」を日本側の視点から描いた映画だ。

監督はクリント・イーストウッド。当時、監督が映画のなかで一等兵を演じる嵐・二宮和也(以下ニノ)の演技を大絶賛したことも話題になった。
それを受けてニノが、
私は俳優ではありません、アイドルです
とアメリカで謙虚に受け応えしていたのも印象的・・・気になる映画だった。
しかし実際見ると、まあ普通の戦争映画だ。
自決シーンあり、味方を殺すシーンあり・・・あー、やりきれん。

硫黄島での戦争シーンは暗いので、時おり入る”回想シーン”でしばしホッとした。
パン屋の亭主ニノ。妻役は蒼井優かと思っていたら、なんと「ポケベルが鳴らなくて」の裕木奈江。(最近は舞台でご活躍?)
亭主に赤紙がくる。涙ぐむ身重の妻。お腹の子どもに「父ちゃん、生きて帰ってくっからな」と語りかけるニノ・・・ 戦争モノによくあるシーン。
考えてみたら、えらい年上妻だ。でも違和感はない。この妻・花子へ呼びかけるような手紙を、戦場でマメに書き続けるニノ。

ニノと同じ組の兵隊、加瀬亮の回想シーンがよかった。憲兵時代、灯りが外に漏れている家に「非国民だ!」と注意してまわっていたところ。きゃんきゃん吠える飼い犬を殺すよう、上司に命じられてしまう。不憫に思った加瀬くんは空に向かって銃を放ち、犬を殺したふりをして見逃す。帰ろうとすると、犬の泣き声が・・・「キサマー!」。上司にばれ、犬は殺され加瀬くんも殴られ蹴られ、憲兵隊をクビにされてしまう。

主役・栗林中尉を演じる渡辺謙は、回想シーンでは髪の毛がフサフサ~。お偉い軍人さんの役は「ラスト・サムライ」ってかんじで謙さん、サマになりますわ。

元乗馬の五輪金メダリストという軍人役、伊原剛志はちょいと軽かったな~ アメリカ兵と英語で会話するシーンとか。
笑ったのが中村獅童。鬼のような中尉役で何かにつけて部下に制裁を与える。キャラが『レッドクリフ』とそっくりなのよね~ 衣装と舞台はちゃうけど。

評判を呼んだニノの演技がどれほどのもんか期待したが、こちらも普通。べつにヘタではなく、普通にうまいっちゅーか。
加瀬くんや、自決しちゃった他の兵隊さんと比べて特にずば抜けた印象もなく・・・。
実質主役みたいなもんだから、イーストウッドが宣伝も兼ねて絶賛したんだろうか。
軍服着てるし、戦況が悪化して顔がどんどん黒くなり・・・ 背の低さや、顔の特徴が目立った。「ニノ、こんな顔してるんや」と気づかされた。(それでも嫌いにはならんけど)

アメリカ人が撮ったとは思えない、全編日本語ゼリフが自然な映画。「墓穴掘る」「2度あることは3度ある」など、日本の慣用表現もふんだんに。それでも物足りなかった。
もし、この手の映画で戦争が抑止できるのなら結構なことだ。
アメリカ人よ、世界中の人よ、どんどん見ておくれ。
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第640回「ドキュメンタリー映画 『未来の食卓』」

南フランスのバルジャック村での1年間を描いた『未来の食卓』。
感想をひと言で表すと、
「おそろしや~!」。
毎日私が口にしているもの、生まれてこのかた40うん年食べてきたモノって、どんだけ体に悪いんだ?
そして、食料自給率100%のフランスでさえこうだったら、いったい日本はどうなる?

映画のワンシーン。子どもが給食で食べるおかずー「ソーセージ」や「豆類」を口に入れるたび、その食べ物の”添加物”が表示され、ぞっとした。野菜にもたっぷり農薬がかかっているという。
冒頭、ユネスコの会議の模様が映り、
「化学物質による環境汚染が、癌や糖尿病などの原因になっている」と警告。な~んて生々しいドキュメンタリーなんだろ。

***
すっかり映画に影響された私。
家に帰ってから、台所の戸棚に買い置きしてある缶詰類、カップ麺類etcを眺め、ため息を・・・。野菜や果物を見ても、「これみんな農薬かかってるのかー?」と考えたり。

折りしもその夜、飲み会で食べ損ねたという夫が帰ってきて、こうつぶやいた。
オット:「ソーセージ食べたい~」 (←好物)
私はとっさに反応、
ゆかりん:「こんな遅くに?それにあれって、添加物いっぱい入ってるねんよ~ 今日映画でみた」
オット: 「もう、ええわ!」
と、キレられる始末。
日頃から「カラダにいい」「栄養あるから」という私の忠告に耳を貸さないどころか鬱陶しがるオット。(案の定ヘビースモーカー・・・)
こういう人こそ、この映画を見るべきだ!と思った次第。

そういえば昔、脱サラして夫婦で有機農業を始めた友人が言ってた。
「ゆかり、スーパーの野菜って、とんでもないよ」。(←農薬まみれで危ないという意味)
ああ、あの時素直に忠告聞いてたら、もう少しヘルシー&ビューティーな40代になっていたかしらん・・・。

***
映画では最後に、バルジャック村の小学校の給食がオーガニック化される。子どもたちも自ら畑で有機野菜をつくり、野菜本来の味を楽しむように。
安全な食=「オーガニック」を提唱する映画。オーガニック、ようは有機農法のことね。最近「エコ」流行りの世の中ですが、次にくるのは「オーガニック」か? 
横文字はカッコええけど、できれば「有機農法」と日本語でわかりやすく伝えてほしい。
南フランスの美しい景色&愛らしい子どもたちと、題材の深刻さがなんともミスマッチ(残酷!)であった。
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第591回「Ⅰよりええで~ 『レッドクリフ PartⅡ』」

あの手この手のCM攻勢にはうんざり~だった映画『レッドクリフ』。
今やってる『レッドクリフPARTⅡ』のCMでは、
Ⅱからでもだいじょうぶです
というコピーまであって、笑っちゃった。
でもこれ、まんざらウソじゃない。
げんにⅡから観て楽しんでる人、結構いるみたいよ~。

Ⅰのときは、「イマイチだ」「途中寝てもーた」と悪評ばかり書いた私ですが。
懲りずにを観てきましてん。また寝ちゃうかなー?と覚悟の上で。
それが意外や意外、寝なかった! 
ⅡはⅠより数段おもしろかったのでござる。

どこが? あえて一つ挙げると・・・。
兵士の格好して敵陣に乗り込んだお転婆姫(ヴィッキー・チャオ)と、蹴鞠のうまい兵士(トン・ダーウェイ)との出会い&別れ。
蹴鞠ゲームのそれた球を姫がヘディングしたことから2人は知り合う。
「おまえ、なんて名前だ?」と聞かれた姫は、
「俺、ブタ助」と誤魔化すが、
兵士はブタ助を疑うことなく”男”と信じ、親友に。その後、冠者だとバレそうになった姫の窮地を救ってくれるが、最後には悲しい別れが。兵士はブタ助の腕の中で・・・ううっ。(これ以上は書けませぬ)
この若手演技派2人が、ストーリーとはまったく関係ないところで魅力を放っているのは見逃せない。

また、でその男っぷりに磨きがかかっているのが、敵の大将・曹操チャン・フォンイー)。
かつて『さらば、わが愛~覇王別姫』で、レスリー・チャンに愛される京劇俳優を演じた俳優さん。あの時は八百屋のオッサン風だったが(>失礼)、今回は堂々とした王様っぷり。
今まで金城くんやトニー・レオンなど、おなじみ香港映画のスターばかりに目が行ってたそこのアナタもを観たら、
「曹操もなかなかセクシーちゃう?」と惚れちゃうかもよー。
(実際、私の友人が恋に落ちまして・・・)

この映画、音楽も非常に効果的。
CMで聞き飽きたとはいえ、岩代太郎作曲のテーマソングは特徴的で耳に残る。
そしてこれに歌詞がついたalanが歌う主題歌『久遠の河』が映画のエンディングで流れる。
長い映画だし、本編が終わるとすぐに席を立つ観客が多かったが。これから映画館へ行かれる方は、この曲をじっくり聴いて余韻を噛みしめてほしい。(トイレ急ぐ人は別ね)

~来週4・5・6日はお休みさせていただきます。
 お休みの方もお仕事の方も、皆さんよき春の日をお過ごしください~
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第555回「『生活ほっと』にチャン・ツィイー出演」

珍しい人が出ていた。しかも朝っぱらから。
さっき、なにげにチャンネル替えたらNHK「生活ほっとモーニング」になんとチャン・ツィイー(中国の女優)が出ているではないか。
しまった、もっと早く見ればよかった。
例によって黒崎めぐみアナと後輩の男性アナが、ゲストにおもねるようなインタビューを展開しているが・・・そんなことはどうでもいい。
かなりの「マスコミ嫌い」と聞くチャン・ツィイーが、映画『梅蘭芳』の宣伝とはいえ、このような生放送に出ること自体めずらしい。
しかも今日のいでたちはとってもグー。肩を出したベージュのブラウス(タンクトップ)に、下はスッパツにヒール。髪はシンプルなポニーテール。耳には同時通訳のイヤホーンと、小さな白い花が散りばめられた愛らしいピアスが時おり微かに揺れる。目元のマスカラ以外は、ピンクのルージュ&あっさりメイク。全体的に飾らない、シンプルコーディネートがかえって彼女の美しさを際立たせる・・・
なーんて、べた褒めやんか~わたし。
実はついこの間まで、
「チャン・ツィイーなんて好かんタコ! なーにが ”アジアン・ビューティー”だ」
と、ろくに作品も見ずに思ってた。(『LOVERS』だけは見てたけど)
あのノリピー(酒井法子)系のカワイイ顔が好みじゃなかった。どこがええねん!と思っていた。

しかしー ある作品を観てから、チャン・ツィイーへの印象はがらりと変わった。さすが女優だ一流だ、ホンモノだ!と一目置くようになったのが『ジャスミンの花開く』。(あら、前にも書いてたらゴメンなさ~い)
「茉」「莉」「花」ー合わせるとジャスミンの花を意味する名前の親子3代(3役)を、チャン・ツィイーひとりで演じきった作品。歴史や運命に翻弄される3人の女性を体当たりで演じた。(体当たり・・・本作を見た人ならわかるでしょ、あの雨のなか、何する衝撃のラストシーン)

”チャン・ツィイー嫌い”がコロッと治ったどころか、尊敬の眼差しに変わった映画『ジャスミンの花開く』。
しかし、今朝のNHKでは彼女の代表作として紹介されていなかった。『オペレッタ狸御殿』は入っているのに!(しゃーない、これ日本の作品ですから)
たしかに『ジャスミン―』は大興行の映画ではなかった。何より一番の理由は、当初中国国内で上映禁止作品だったせいかも。
さすがNHKさん、国営放送だけありますわ(中国政府に気を遣って、省いたんやろか~きっとそうだわ)。

映画デビューから10年。数多くの作品のなかで、アクション、英語、日本語ゼリフ、京劇etc・・・と多くのことに挑戦、マスターしてきたチャン・ツィイー。
インタビューの終盤、男性アナが
「そろそろお休みがほしいとか思いませんか?」
とたずねたとき、彼女はとっさに
「没関係(だいじょうぶです)」。
実はこれ「インタビューでひと息入れましょうか?」と聞かれたのかと勘違い。
アナもややこしい質問をしよったもんだが、結果的にはチャン・ツィイーの自然な表情が垣間見れてよかった。(結果オーライ)
すぐにでも新作映画『梅蘭芳』が見たくなった。近々行ってきまーす。
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第539回「とっつきにくいが 、じわり感動 『ロルナの祈り』 (映画)」

私は変わります。TBSも変わります
小林麻耶アナが一人で出ているCM。
「アンタ、じき辞めるんやろ?」 と突っ込まずにはいられない。
これTBSの宣伝であることは確かだが。彼女が3月末でフリーになることを織り込み済みのCMなんか?その辺はようわからん。
まじまじと彼女の顔を見ることってないから、
「やっぱり美人なんだな、妹ともども」
と思ってしまいましたっ。ぶりっ子は好かんけど~

さて本題へ***

せっかく映画館に来たんだものー 普段テレビで見かける面々は見たくない。ハリウッドの派手な映画も興味なし。知らない世界に浸り、日常のすべてを忘れたい・・・それこそが映画。
そんなアナタにオススメなのが、現在公開中の『ロルナの祈り』。
ベルギーの有名な監督(ダルデンヌ兄弟)の作品だとか。テーマに偽装結婚や薬の中毒が出てくるとか。そういう予備知識は一切気にせず、見てみよう。
シーンによっちゃ、わかりにくい。特にラストの部分は見る者によって解釈が分かれるところ。でも気にしない。
とにかくヒロイン・ロルナを演じるショートカットの女優さん(アルタ・ドロブシ)がいい。
音楽が一切排除されたなかで、冒頭から彼女の行動が淡々と描かれ、まるで生活を覗き見しているかのような錯覚を覚える。
先が見えない展開のなかに、自分も放り出される。ここはいったいどこ?・・・アルバニア?ベルギー?ロシア・・・どこでもいい、とにかく異国だ。ヨーロッパだ。そこで見てはいけないものを覗いている気分に。
そしてふしぎと見ている間より、見終わってしばらくしてから、じわじわ静かな感動が。
わかりやすい邦画や娯楽映画に比べればとっつきにくいかもしれないが、研ぎ澄まされた感性が編み出した、いい映画です。
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第534回「9人の女性の人生を切りとった映画ー『美しい人』」

映画紹介の前に小ばなしを一つ・・・。(長いのでお暇なときにどうぞ)

~これは実際にあった話である~ 

オットは風邪をひいていた。治ったとおもったら、またぶり返し・・・
連日の出張で治る暇がない、といったところか。
出張がない日も残業後、必ず一杯やってから帰るので、
この寒い季節でも夜ゆっくり風呂に浸かることはない(朝シャワー)。
それこそが、疲れがとれず風邪をひきやすい理由ではないか?とツマは思っている。
***
その日、オットは鍵を忘れて出社した。下駄箱の上に置き去りにされた鍵の束を見て、ツマは「まずい」と思った。
鍵を忘れることはたまにある。普段ならツマが在宅しているので問題ない。
だが今夜に限って、茶道の稽古日。風邪ひきのオットはきっと、ツマより先に帰宅するだろう。作り置きの夕飯を食べるだろう。
すぐに携帯で「鍵届けようか?」とオットにメールした。「な~んて親切なツマなんだろ、わたし」と思いつつ。

その日の家事を手早く仕上げ、ちょうど正午にオットの会社の最寄り駅に到着。
待ち合わせ場所にすぐにオットは来た。肝心の”鍵”を受け渡し、近くの中華料理屋でランチッチ~。
「たまには悪くないね。平日ご馳走してもらうの、なんか楽しいじゃん・・・(心の声)」
とツマはウキウキ気分だった。
2人はランチバイキングではなく、単品のほうを選んだため、店の3階に案内された。
階段でよっこらしょ~と上がると、あいにく相席。といっても10名ほど座れる中華の円卓。向かいには小奇麗な中年女性が、
「今朝の『はなまる』見た?冬の京都、いいらしいね」。
主婦かしらん?やけに大きな声で話す2人組だったが、円卓の向こう側なので気にならない。

るんるん・・・メニューを選ぶ、千円そこそこの中華ランチ。決めたっ、「海鮮と野菜たっぷりの麺」。
普段は家で残り物など”粗食ランチ”のツマには、これでもかなりゼイタクなのだ。
円卓のお茶をセルフで注ぎ、あとは注文した料理を待つのみ。
「今度の旅行はどこにしようか?」なんて話題がオットから出るかしらん・・・という時。
若い女性が一人、3階の部屋に入ってきた。オットの隣に座った。
すると、「あら、こんなところで!」とお互い、ビックリした様子。どうやら同じ会社、同じフロアの社員らしい。
「かわいい!」「感じもイイ!」 
最近女性は採用していないと聞いていたけど、こんな若い娘がおったのか~。
なんでも最近入社したてのデザイナーさん(ようは専門職)らしい。(>かっこええね)
イメージでいうとー 似てはいないが可愛さ度はギタリストの村治香織か、ビーチバレーの浅尾美和
すんごい美人じゃないが、ほわっとナチュラル、カワイコちゃん。
こういうタイプ・・・ まさにオットの「ストライク・ゾーン」ずどーん!じゃ、ないかい?
(ツマの20年前も、ちょうどこんなかんじだった。 >ウソじゃ)

彼女の名を仮に「ムラジ」としよう。
ツマはオットに「うちの愚妻です(ウソ)」と紹介されたので、
「いつもお世話になっています」と、しどろもどろに型どおりの挨拶をした。
ほどなく注文した「海鮮麺」が運ばれてきたが。オットはムラジに気を遣い、2人で会社の話題ばかり。
「いつもは誰とランチ来てるの?」 とかなんとか。
ムラジはお一人様ランチが好きらしく、
「一人でこんなとこ来てるの、内緒にしててくださいね♪」
とオットに念を押した。
「ぜんぜん、おかしくないけど?うん、わかったわかった」。
なんてこった。これで2人の間に秘密が一つ発生したじゃんか・・・フンだ。

彼女の上司が、たまたまツマも存知あげてる方だったので、ツマもしばし会話に参加したが。
ううー、なんだかおちおち食べてもいらんない。味もわからんばい。
せっかくの”ゼイタク、平日お外ランチ”が、「なんて慌しいんだ!」。
しかしー たまたま3階の円卓に案内されたムラジに罪はない。すぐ横に同僚=カワイコちゃんに座られ、無視できない外面男・オットの気持ちもわかる。

しかし、しかしだ。
遠路はるばる鍵を届けにきた、ツマの立場はどーなる?
12時集合→12:20に食べ始め、12:40頃食べ終わると・・・(さすがに、ムラジの前では爪楊枝をくわえなかったオットめ~ うししっ)。
じゃあ、我々は戻りますかっ。時間のある人はゆっくりしてったら?」
とオットが席を立った。ムラジも立った。ツマもしょうがなしに立った。
オットはさっさと階段を降り、1階レジへ。
「待ってよぉー(心の叫び)」
ツマはハンガーに掛けてあったコートを取り、それを羽織ってから階段を降りた。
ムラジがこちらを気遣い、振り向きつつ、ゆっくり階段を降りてくれた。
オットはムラジのぶんもご馳走したのだろうか?ええ、きっとそうだろ。

店を出るとすぐ、「じゃ」とだけ告げ、オットはムラジと連れ立ちオフィスの方角へ・・・。
もやもやした。はっきり言ってムカついた。この、どこへも持って行きようのないツマの気持ち。
わざわざ鍵を持っていったのに、「あっち行け」とばかりに追い払われた・・・気がした。
家族とはいえ、デリカシーというのは必要だろ?もう少し、気遣いというのがほしい。
「もう、ヤケッパチさ!」。その後用事で立ち寄った百貨店で”ヤケ買い”しようかと思ったが、できなかった。
バーゲンで靴下1足と、地階で580円のお惣菜を買うのがやっと・・・ ああ、身にしみついた倹約精神が恨めしー!

***
帰り道、電車のなかでツマはふと思いついた。
「そうだ、さっきのシチュエーション。
 ドラマや映画のワンシーンにうってつけやんかー」と。
客観的にみたら、気まずい3人の関係もなかなか興味深いものがある。

と、ここまで小ばなしを引っ張ったのには(スミマセン!)、理由がある。
折りしも先日、NHK-BSでそんな映画を見たのだ。
美しい人』(2005年アメリカ。原題は『nine lives』)ー 9人の女性たちの愛をめぐる9つの物語を、ワンシーン・ワンカットで描いたオムニバス映画。
ある女性の人生における”ある瞬間”がリアルタイムで描かれる。たとえば、昔の恋人に偶然スーパーで再会して心揺れる人妻。父との愛憎に引き裂かれる娘。刑務所に服役中の母親・・・。
全体を通してセンスがいいし、女優陣がすばらしい。
何よりすべて「ワンシーン、ワンカット」なので、1つたった10分ほどの話でもリアルに胸に迫る。
ここにプラス、10人目の物語ー
「ランチタイムを台無しにされ、心乱れる人妻」
を勝手に加えたワタクシ。
「滑稽だ。まるで映画のワンシーンみたいだもん」。
そう思えば、気分も少しは吹っ切れ・・・ ツマの怒りも徐々におさまっていった。(ちゃん、ちゃん)

*後日談* (後日ではないけど)
結果的に、鍵を届けたのは無駄足となった。
夕飯をととのえ、ツマがお茶の稽古から急いで戻った夜10時・・・ 家のなかは暗かった。
風邪をひいたオットは日付が変わる頃、ほろ酔いかげんで帰ってきた。「こんにゃろめが~!」
(あとはご想像におまかせします)
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第488回「映画館 上映直前の”アレ”が苦手。  (『レッドクリフ』も)」

前にも触れた、ド派手に宣伝しまくりのエイベックス映画『レッドクリフ』。
公開直後、観に行きましたで。トニーさんも金城くんも、予告編どおりカッコよろし~けど。
「三国志」なんで、いかんせん戦闘シーンが多い。バッサバッサと斬り合って、バッタバッタと人が倒れる・・・ああ残酷!わたしゃ、こういうの苦手。
ストーリーはいたって単純。よほど退屈だったんでしょう(>自分ことだろが)、なんと”ラストの15分”でうとうと...睡魔に襲われるという失態。最初に寝るこたぁ多いが、最後は初めてかも。ちと長かったな。
「イマイチやったわ」 と帰ってオットに報告すると、
「じゃあ、オレは面白いかもな」 (>どてっ、、、)
これだから、一緒に映画も見にゆけませぬ。

先週、脚本家の三谷幸喜さんが新聞の連載エッセイに『レッドクリフ』の感想を書いておられた。
三谷さんはかなりの「三国志」ファン。横山光輝の漫画に始まり、吉川英治の小説やNHKの人形劇・・・といった具合で「三国志」にはまっていった三谷さん。だから、映画化の話を聞いた時はまさに狂喜乱舞!これまで漫画や小説でイメージしていた世界が具現化されて目の前に出現する感動、といったらないらしい。
今回の映画も、人間ドラマには物足りなさを覚えつつ(ふふっ、やっぱり)、迫力満点の戦闘シーンでは大満足だったらしい。

これを読んで、私は納得した。小説すら読んだことない「三国志」に無知な私じゃ、楽しめないんだな~と。(見る資格なかったかも)
よっぽどトニーさんや金城くんのファンなら、別だけどね。これから小説でも読まなきゃ、来春の「パート2」は観に行けないな、こりゃ。
(たぶん、観に行かねぇだろな)

***
さて、ここで全国の映画館にひと言。
私は映画上映前の”予告編”が苦手。できればすぐに本編が始まってほしい・・・ようは「見たい映画だけ、見たい」のだ。
でもまだ許せるよ、予告編は。たまに「こんな映画、あるんだ。ふーん」と思うこともあるし。
最近見ていて嫌になるのが”CM”だ。
まずは「エイズ検査」のCM。グレイTERUが出てるやつ・・・めちゃめちゃ暗くて、気分がど~んより沈んじゃう。
次に上映直前のアレ!「盗撮禁止」のCMだ。頭がビデオカメラのクネクネした男が出てきて「盗撮は犯罪です」と警告するやつ。
確かに盗撮が増えるのはイカンけど。せっかくの楽しい映画を前に、あの映像は不快だよ。
以前「少女の涙が黒くなる」盗撮禁止のCMもあったけど、あれもゾッとした。
どうにかしてー!文字と言葉だけのシンプルな告知でいいのに、と毎回思う。
(これ、私がよく行く映画館だけだったらスミマセン!) 
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第471回「レッドクリフもいいけれど。 中国映画『さくらんぼ 母と来た道』」

それにしても映画『レッドクリフ part1』の宣伝はすごかった~。CMはもちろん、頭に”公開直前SP(スペシャル)”とついた番組、いくつあっただろう?
先日書いた「スマスマ」もそうだったけど。各々の番組では既に試写かDVDで作品を見終わった芸能人たちが「あーだ、こーだ」と解説。これ最強のクチコミ。そりゃ、誰でも興味沸きますがな~。
しかも今回は「part1」。肝心の山場「赤壁の戦い」が始まる前に映画は”The エンド”と終わってしまうらしく・・・続きは来春公開の「part2」へ。次も観ないといけないつくり?になってるらしい。そっか、「映画2本分の宣伝」なのでよけいに力入っていたのね~ エイベックスさん。
エイベックスー そう、すべてはこの配給会社が鍵を握っているようですな。したたかなメディア戦略はきっとこれからも続く・・・(コムロの事件を尻目に~てか?)。

***
『レッドクリフ』は歴史大作だし、アジアのイケメン俳優が多数出ているので、もち私も見に行こうとは思ってますが。
制作費100億円の大作より、小さな佳作が本来、ゆかりんの好みでして。
今のお薦めは中国・雲南省を舞台にした『さくらんぼ 母と来た道』。(日中共同制作。今ひっそり銀座で公開中、順次全国へ)
知的障害を抱えながらも、我が子に無償の愛を注ぐ母と娘の物語。母を演じる主演女優・苗圃(ミャオ・プー)さん以外、キャストはみんな素人だ。

とにかく、苗圃の演技がすんばらしい! 彼女は『鳳凰 わが愛』で中井貴一と共演した、いわゆる美人女優。
しかし今回は知的障害のある役。舞台は80年代の貧しい農村で、セリフはなく、衣装は着たきり泥だらけ。
「まさか美人女優が演じているなんて」― 見ているものには微塵も感じさせない”体当たり”の演技、目を見張るものがある。

昨夜の『テレビで中国語』(NHK教育)でも紹介されていたこの作品。
張加貝監督はインタビューでこのようなコメントをしている。
「この物語は80年代の母性愛を描いています。現代の母性愛は単なる”溺愛”が多いですが、その違いには意味があると思います」。
なるほど考えさせられますな~。

出ている人も、風景もいたって素朴。母の愛にじんわり泣けて、観た後にさわやかな風が吹き抜けるような映画です。
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第461回「堤真一の独壇場! 『容疑者Xの献身』」

まったく観る気のない映画だった。
新聞屋さんから頂戴したタダ券が10月中有効、しかも使える映画館が決まっているので、これ観るしかなかった。
そこで全然期待せず、観はじめたところ・・・ おもしろい! 
今日のヤフートピックスで「興行成績が3週連続トップ」とあったので、今さら私が誉めて宣伝したくもないが。
はっきり言って『おくりびと』よりよかった。

それは”原作のチカラ”(東野圭吾の同名本)はもちろん、”脚本のチカラ”が大きい。
容疑者Xー』の脚本を担当した福田靖氏は、昨日書いた『上海タイフーン』や『HERO』『チェンジ』なども手がけ、再来年のNHK大河『龍馬伝』も決定している実力派。
かたや『おくりびと』の脚本は小山薫堂氏。雑誌なんかによく登場する、グルメでセレブでちとダンディ?な放送作家さんではあるが、脚本家としてのキャリアはまだまだか・・・。

その福田氏ならではの、スピード感たっぷりの展開。終盤に意外な殺害のトリックが明かされ・・・ それで終わっても満足なのに。

最後の最後にやられた。揺さぶられた。堤真一あの演技に!
そのシーンが映画館を出てからも頭から離れなかった。
完全にカッコいい主役(福山雅治)を喰った、見た目は老いぼれた役の堤真一
今年もいろんな映画に出ておられますが、きっちり「いい仕事してますね~」。
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第454回「勝地涼がバツグン!映画『幸福な食卓』」

ノーベル賞、日本人が連日計4名も・・・すごいこったぁ! この勢いで村上春樹さんもいけるか?(文学賞) と思ったが残念でした~。
しかし化学や物理が苦手なわたくし、「○×の研究・・・」と再三テレビで紹介されても、まーったく耳に入ってこず。
昨夜の「クローズアップ現代」には受賞されたお2人が生出演されていたが、さっぱりわからんまま。
今回の報道で耳に残っているのは「クラゲ」だけ・・・(情けな)。
(家族で何十万匹ものクラゲを採取された下村さん、ジェンキンスさんに似てます)

***
さて今週のNHK・BSの「衛星映画劇場」(夜9時~)はなかなかいいラインナップで日本映画の特集をしていた。ぜーんぶ録画して観たいくらい(BS見られない方、ごめんなさい)。だがしょせん無理なので、火曜日の『幸福な食卓』(2006年)を録画して夜中に観た。この映画の原作、瀬尾まいこの小説が大好きなもんで。
ヒロインは中学生の佐和子北乃きい)。ストーリーは・・・ しち面倒くさいが、某映画サイトによると、
「ある家族の崩壊と再生の軌跡を描いたヒューマンドラマ。少女の視点を通して平凡な一家の喜怒哀楽を丁寧につづる」
とある。うーん、ピンとこない。

ヒロイン佐和子には「直ちゃん」と呼ぶ兄(平岡祐太)がいて、父という役割から降りようと試みる「父さん」(羽場裕一)、そして何らかの理由で別居しているが、しょっちゅうご飯を作りにやってくる「母さん」(石田ゆり子)がいる。
5年前の梅雨どきに起きた家族の’ある事件’がキッカケで家族に異変が・・・母さんが家出し、佐和子は毎年梅雨どきに体調を崩すようになる。

父さんは今日で父さんを辞めようと思う
という冒頭のセリフからして、原作をほぼ忠実に再現。それだけに原作のイメージと配役を比較してしまう。
一番ギャップがあるのは、父さん役の羽場裕一。この俳優さん、昼ドラ『砂時計』でもヒロインの父を演じていたが。優柔不断で自信なげというか、どこか軽薄な臭いがするんだよな~ あの笑顔のなかに。ちょっと合っていない気がした。
母親役の石田ゆり子も思春期の子どもを持つ母親役にしては若すぎて物足んない。平岡くんはOK、ちゃんと直ちゃんのイメージがある。

父さん母さんには目をつむるとして・・・
この映画で抜群にいいのが、佐和子のクラスに転校してくる「大浦勉学」くんを演じる勝地涼(ごめん、また取り上げてしもた)。
前向きな性格で佐和子の心の支えとなる大浦くん。このとき勝地涼はすでに19か20歳のはずだが、中学生の制服が驚くほどピタッとはまる。いたずらっ子のような表情で「こんな男の子、クラスにいるいる!」と思わせてくれる。(『四つの嘘』のボクサー役よりええです)

ヒロインの北乃きいちゃんもいい。一見目立たない、どこにでもいそうな女の子だけど。見ればみるほど可愛く、みずみずしい。
ラストシーン、(悲しみを乗り越えて)川べりを歩くシーンなんか、いいねえ。その時流れる、ミスチルのテーマソングがこれまた憎い!

佐和子と大浦くん― 一緒に登下校する2人を見ていると、『冬のソナタ』で多くの女子がユジンに感情移入したみたいに、佐和子(きいちゃん)に感情移入してしまう。大浦くんのような超楽天家のボーイフレンドがいればどんなにいいか・・・なんて。
それほど勝地涼演じる大浦くんは魅力的、ぜひいつかご覧あれ~。
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第449回「モックンの裸体に注目!? 映画『おくりびと』」

公開前に思いっきり””がついたこの映画。(モントリオール映画祭でグランプリ)
テレビでも程よく宣伝、おかげで映画館は平日の昼間でも盛況だ。(やはり年配の方が多いですわ...)

主人公を演じるは本木雅弘(以下、モックン)。オーケストラのチェロ弾きだった彼が、ひょんなことから納棺師(のうかんし)という仕事にたずさわるようになるお話。
これから観に行く方もいらっしゃるので、あまり多くは語りませんが。
ゆかりん的には「期待したほどではないけど、楽しめた」。グランプリはあげられないけど、見て損はない映画だ。

なんたってテーマが”納棺師”という、目の付け所がおもしろい。
そして、その納棺師を演じるモックン山﨑努の「納棺の所作」が素晴らしいんだわ。
「これ、茶道のように流派でもあるの?」と尋ねたくなるほど、その手つきはみごとで美しい。そのシーン見るだけでも価値あるかも・・・。
映画全体としては。題材上、人の死やお葬式の場面が多い映画だが、くすっと笑わせるシーンも多く、決してお涙頂戴的な映画ではありません。

モックン本木雅弘という人を久しぶりに見た気がする。シブガキ隊のとき、私はモックン派だった・・・やっぱ、一番綺麗どしたもの。(昔っから難しそうな人ではありましたが)
42歳になった今も、相変わらず彫刻のように美しい。それだけに演じる役は限られてくるかも。(普通のおっさん役はできひんやろし・・・)

今回『シコふんじゃった』でもないのに、になるシーンが何度かあったモックン。うんさすが、ちゃーんと鍛えてる(胸板厚く、いいカラダしておられます)。でも個人的には、もっと痩せっぽちのほうが納棺師の雰囲気が出たのではないか?と思う。あくまで私のイメージですが。
でも美しいお顔も含めて、彼のあの独特の雰囲気があるからこそ― 納棺師の所作が堂に入っていたのかもね。

モックン以外に、実はこの映画で一番言いたかったことは― 山﨑努!この俳優さんのうまさを、あらためて思い知った。ブラボー!助演男優賞決定。余貴美子さんもよかったけどね。

かたや、本作品で非常に残念だったのは― モックンの妻役、広末涼子! 彼女、がんばってるんだけど。あの甘えた口調がダメなんです、私には。

こんな先入観、持たずに見に行ってくださいね。(>もう無理じゃ~)
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第433回「猫好きじゃなくてもOK、『グーグーだって猫である』」

今さらですが・・・映画を観に行く際、作品選び、どうしてます? 
「あの人が出てるから」「あの監督の作品は必見!」という方はわかりやすくて、よろしいね~。
あと、テレビの宣伝にピンとくる人はいいけれど。あんまり過剰に宣伝されると、かえって観る気が失せるわたくし・・・。
でもハズしたくないので、既に観た人の評価(クチコミ)を参考にすることが多い。
そこでよく利用してきたのがYahoo!映画のユーザーレビュー。
「星5つ=5点満点」でユーザー(観た人)が評価。評価の平均値が4点台だとかなりイイほうだ。

でも最近、これがあんまりアテにならない。
たとえば現在公開中の映画でいえば、

小泉今日子主演『グーグーだった猫である』 ⇒3.16
ジェイ・チョウ主演『言えない秘密』 ⇒4.69

しかーし、両作品を観た私の評価は・・・断然『グーグー』に軍配! 4.69までは行かないが4.2くらいはあげたい。
(ジェイ君のもよかったけど、ゆかりん的には4点台には及ばず・・・ザンネン)

グーグー』は特に大きな事件もドラマも起きないけれど、吉祥寺を舞台に一人の漫画家さんと猫ちゃんの日常を描いた穏やかな映画。
といっても、猫にまったく興味のない人でもOK。(げんに私がそうなんです~)

ポイントは、まず上野樹里ちゃん― 今回は『ラストフレンズ』と『のだめ』の中間くらいのキャラ? やっぱ彼女はナチュラルでいい。
あと加瀬亮くんも手堅いねぇ~役にぴったり。

そして天才漫画家キョンキョンの”ぐっと抑えた演技”に好感。声を張り上げるようなセリフが一個もなく、すべてモノローグ的。映画全体がほんわかしてる理由がここにある。
ともすれば騒がしい”お笑い芸人”の出演だが、ここでの森三中の3人は決して浮いておらず自然と吉祥寺の街に溶け込んでいた。
(少々うるさいのは吉祥寺在住の漫画家楳図かずおが「ぐわっし!」と登場する場面)

よく映画宣伝のコピーで「とてもハートウォーミングな作品です」とあるが。ワケがわかったようなわからんような? 誤魔化し文句ちゃうかー!てなことも多い。

でも、これこそ「ハートウォーミングだ!」と素直に感じられる。
お若い世代にはこの空気感が理解できない(物足りん)かもしれないが。キョンキョン世代の私は今回犬童一心監督のセンスにいたく共感、ほっこり心地よい時間を過ごせました。
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第408回「『崖の上のポニョ』― 声優感想など」

今日午前、漫画家・赤塚不二夫さんの葬儀で弔辞を述べるタモリにじーん・・・。赤塚さんの後押しで芸能界デビューしたタモリ。私が見た場面は”号泣”とかじゃなく、”淡々”と喋っておられたから、かえってつらそうに見えた。
「今まで一言もお礼を言ったことがないが、今お礼を言います。私もあなたの数多い作品の一つです
バカボン、おそ松くん、アッコちゃん、ニャロメ、ケムンパス・・・そしてタモリ か。
他のキャラクターに、決してひけをとらないタモリかな。

***
さ~て。「♪ポーニョ ポーニョ ポニョ・・・」の主題歌に乗せられ、話題の映画『崖の上のポニョ』を先日観てまいりました。さすが夏休み、子連れのお母さん多し。
感想は・・
ポニョ、そうすけ、すきー!
いじょー。
あっさりしすぎ? だって、海に棲む魚の子・ポニョが、人間の宗介(5歳)と一緒に生きたい!と我儘をつらぬき通す物語なんだもん。
最後はハッピーエンド。それがかえって、すっきりしない気がせんでも・・・。
だいたい、途中から退屈だった。ストーリー的にどうでもよくなってきた。
ああ、こんな私は夢のないオトナだろうか? ジブリの最高傑作だと呼び声高い『ポニョ』にケチつけるなんて。

相変わらず、有名人や俳優さんで固めた声優陣。
「だいじょうぶかいな?」と一番心配したのは、宗介の父親の声をつとめる長嶋一茂
でも、だいじょうぶだった。このお父さんというのは”船長さん”、ずーっと海の上にいるもんだから、
叫ぶようなセリフばかり → かすれ声の一茂でも問題なし!」
ほんとにずっと船上、誰と絡むことなく一方的にセリフ言うのみ(笑)。
なので、一茂くんでもぜんぜんオッケー!だったのだ。

でも・・・あの声を聞くたび、一茂の顔がちらちら浮かんでくるのにはまいった。
それは宗介の母・リサ役の山口智子でも、ポニョの母役の天海祐希でも同じ。無意識に顔が浮かんでくるんだわ。

これってどうよ? 最近は有名人や話題のタレントがこのようなアニメ映画の声優をやるのがすっかり定着したけれど。”プロの声優さんたち”は商売あがったりだわねぇ~ かわいそっ。

でも山口智子はリサのキャラにとても合っていた。さばさばとした性格、行動的で強くて優しい宗介の母。(絶対、菊池桃子なんかには無理だわ・・・)
山口さん、ドラマや映画にゃお呼びがないけど、今回はいい仕事してますね。
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第308回「チカン、アカン。冤罪はもっとアカン!でこの映画 『それでもボクはやってない」』

先月大阪の地下鉄車内で起こった事件が昨日、おとといと報道された。
「大学生が知人の女性と組み、うその痴漢事件をでっち上げ~ 示談金をふんだくる目的で」。
昨日は被害者の男性が会見をしていた。
おそろしい。大学生がそんなことやるぐらいだし、表に出てこない事例もいっぱいあるんだろうな。うっかり電車にも乗れないよ。(オタクのご主人、息子さんも気ぃつけや~)
そんなニュースを聞いて、先日テレビで観た映画『それでもボクはやってない』を思い出した。

いやぁ、おもしろかった。惚れたはれたの映画もええが(>しゃれかい)。たまにはこういう社会派のじっくり練られた映画を見ないといかんな~とつくづく。
周防正行監督は『Shall We ダンス?』以来、11年ぶりのメガホン。周防監督はここ1,2年、日曜昼の「ウチくる?」(フジ)でたまにお見かけ。奥さんの草刈民代さんとえらい仲良く、のんびりムードでしたが。ちゃーんと本業もやっておられたんですね。(>冗談ですって)
こういう題材に目をつけたのはさすが。裁判シーンや、刑務所での面会シーンがたっぷりあって、しかもナマナマしくっていい。

そしてなんといっても、この映画が成功したカギは”主役”! 満員電車で痴漢と間違えられるフリーターを演じた加瀬亮くんが実にいい。魅力てきっ!
なので、マジで「彼はやってないんよ、助けて~助かってぇ」と食い入るように見てしもた。
おそらくあの役は―
◆テレビや映画にすでにいっぱい出ているイメージが固定された役者さんではダメ
しかも、誰にでも起こりうる事件なので、
フツーの男性っぽくないとダメ
まだ色に染まっていない役者がいい。そういう意味で、加瀬くんは打ってつけだ。

映画自体はハッピーエンドではないが、最後に加瀬くんがつぶやいた、「真実は神のみぞ知る、というのは間違いで、被告人は裁判官を裁ける。この裁判官は罪を犯した」というセリフで見るものはいくらか救われたはず。

「わが国の警察&裁判の制度って恐いな。来るべき裁判員制度はますます不安だな・・・」と考えさせられる作品どした。

(参考までに:「チカン・アカン」は大阪で有名な痴漢撲滅ポスターの標語です)
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第286回「『ラスト、コーション』は女優タンウェイの映画だ」

公開中の中国映画『ラスト、コーション』を先週観てきた。
R-18指定のベッドシーンが何かと話題だが、中国での原題は『色、戒』・・・うーむ、こっちの方が断然危険な香りがして映画に合ってる。『ラスト、コーション』だとイメージ沸かんね。
《ちなみに”ラスト(LUST)”は仏教用語で“欲情”を、”コーション(CAUTION)”は”戒め=いましめ”の意》

そもそも、この映画を見る気になったのは―
◆「R指定だから」 。
というのは大ウソで・・・
◆アジア(中国・香港etc)で大ヒットしていたから。
アン・リー監督の作品だから。(ベネチア映画祭で金獅子賞受賞)
◆目ですべてを語れるアジア随一のシブ男・トニーレオンはもちろんええですが~。
◆その相手役の新人女優タン・ウェイってどんなもんかいな?と興味があった。そして、
◆トニー、タンに続く第3の主役に歌手のワン・リーホン。一昨年、彼の音楽にハマった私。さて、一体どんな役者ぶりを見せるか??が見たかった!!

【ストーリーをちらと紹介】
舞台は1942年、日本占領下の上海。大学の友人(ワン・リーホン)に誘われ、抗日運動に身を投じたヒロインのチアチータン・ウェイ)。彼らは特務機関幹部のイートニー・レオン)を暗殺するべく、若く美しいチアチーを貴婦人に仕立てて、イーに近づかせ、暗殺実行の機をうかがう。イーチアチー、二人は互いを警戒しつつも人目を忍んで危険な逢瀬を重ねているうちに、やがて禁断の愛へと発展してしまう─。

これは、女優タン・ウェイの映画だ」。
見終わって、彼女の印象だけが脳裏に残った。
特段美人でもない。童顔だが、すらりとした肢体でチャイナドレスを着こなし、美しい。際どいシーンも決していやらしくない。
だが、ヒロインをそのように見せているのは、相手役が少し枯れた魅力を発するトニー・レオンだからだ。ギラギラした肉感的な若者だったら、タン・ウェイも引き立たなかったであろう。
残念ながら、ワン・リーホンの役はつまらなかった。あんなの、はっきりいって誰でもよかった。もっと(思いを寄せ合っていたはずの)タン・ウェイとの絡みを増やせばいいのに・・・ぶつぶつ。長い映画なのだから― そう、長い! 私には158分が非常に長く感じられた(はい、トイレもぎりぎりで...>知るかい!)。登場人物の誰にも共感できなかったせいか・・・。
とにかく女優タン・ウェイだけが美しく引き立った、ひとつの芸術作品だった。

同じアン・リー監督作品で、やはり禁断の愛を描き各賞に輝いた『ブロークバック・マウンテン』もいまいち好きになれなかった私。だが先週NHK-BSで放送された『グリーン・デスティニー』は楽しめた。登場人物に感情移入できたし、瑞々しいチャン・ツィイーと若手人気男優チャン・チェンが絡む回想シーンがよかった。

先日『とくダネ!』で小倉さんも絶賛していたこの『ラスト、コーション』。しかし、コメンテイターとして横にいたピーコは「わたし、見てないのよねぇ」。
なるほど!ピーコは最初から見る気なかったんかも。わたし結構、前から彼女?と映画の好みが合うんだわ~。
おっと間違えた、あれはおすぎ(映画評論家)のほうでしたわ。失敬、失敬。
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第246回「クールビューティーじゃない!本家イナ・バウアーさんの映画」

女子フィギュア荒川静香の得意技として一世を風靡した「イナバウアー」。
この名前の元となった西ドイツの選手イナ・バウアーさんが主演した映画を先日NHK‐BSで見た。
空から星が降ってくる』(1961年,オーストリア・西ドイツ)。タイトルからしてロマンチックざんしょ~。
なにせ40年以上も前の映像。いかにも古臭いが、そこがかえってレトロでいい雰囲気を醸し出す。

映画のなかでもドイツ代表のフィギュアスケート選手を演じるイナ・バウアー。規定種目のミリ単位ほどに細かい審査に嫌気がさし、試合を途中で放棄してしまう。
その後、素性を隠して伯父の経営するホテルの受付嬢として働くイナ・バウアーがなんとも可憐愛らしいクールビューティー荒川さんとはタイプが違う。日本人でいうなら若い頃の十朱幸代か若尾文子。演技もごく自然で上手だ。
恋人役を演じるのは元五輪スキー選手トニー・ザイラー。こちらも言われなきゃわかんない、堂々とした俳優さんだ。

この映画でイナ・バウアーが演じるのは本人(イナ・バウアー)ではない。ヘルガ・ヘルトという役名がちゃんとある。
日本だと現役のスポーツ選手、例えば長嶋さんや故稲尾和久さんが映画に出たときは実名で本人を演じていたはず。

洒落たコメディで、ラストにはアイスショーのシーンがふんだんにあり明るく楽しい。イナ・バウアーさんに興味のある方は機会があればぜひご覧あれ。
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第222回「旧作再考 『さらば、わが愛~覇王別姫』」

このところ元気な日本映画。
しかしなあ。セカチュー(『世界の中心で、愛をさけぶ』)に始まり、最近では『象の背中』『恋空』『眉山』など、誰かが不治の病にかかってお涙ちょうだいモノ~が多いのが気になる。韓流も似たようなもんか・・・。
でも先週NHK・BS映画劇場で放送されていた『おばあちゃんの家』はいわゆる人気の韓流テイストとは違う。田舎に住むおばあちゃんと、そこに預けられた都会っ子の孫との、心の交流を描いた作品。誰も病気や事故に遭わないけれど、じーんと涙を誘う。何度観てもいいね、あのおばあちゃん。

***
この夏、私は一つの映画に心奪われた。何かこう、突き動かされる感じ・・・正直、映画でこういうのは初めてだ。
ずっと前から観たかった、チェン・カイコー監督の『さらば、わが愛/覇王別姫』(中国)。戦争や文化大革命に翻弄される京劇役者2人を描いた名作だ。

「覇王別姫」という京劇の有名な演目がある(項羽と虞美人を描いたもの)。それをおはこにしている京劇スター役者2人が主役。その片割れ、「覇王別姫」でヒロインの姫を演じる女形・蝶衣に、香港のスター 故レスリー・チャン
このレスリーの役が美しくも悲しすぎる。覇王を演じる相方・小楼(チャン・フォンイー)を幼い頃から兄と慕いつつ、一途に愛し続ける。
しかし小楼には遊郭で知り合った妻(コン・リー)がいる。報われない愛に耐え忍ぶ、蝶衣レスリー。
この3人の人間模様に、戦争・文革が絡み合い、京劇自体が窮地に追い込まれ、悲しい運命がのしかかる。

この映画、「実際のレスリーの人生も、こうだったんじゃないか?」と、実話のような気持ちで見ずにはいられなかった。愛に苦しみ、自ら命を絶つ。まるで映画そのまんまじゃ?・・・と勝手にダブらせてしまうレスリーの運命(2003年没)。
報われない愛もせつないが。蝶衣レスリーがやむなく権力者(パトロン)に体を売るシーンが悲しすぎる。昔からこういうことは普通にあるんだ(今でも芸の世界にはあったりして?)と思うと、あな恐ろしい。

先週の朝日新聞「中国と私」に、現在NHK教育テレビ『中国語会話』に出演中の俳優前田知恵(ちえ)さんの記事があった。
彼女がかつて北京に渡り、名門の映画専門大学で学んだこと。また、中国映画で主演を務めたことは知っていたが。
なんと前田さん、北京行きのきっかけになったのが”この映画”だったとは、この記事で初めて知った。
いったい、何人の人がこの映画に突き動かされ、その後の人生を変えたのだろうか。人の運命を変えるほどの力を持つ映画ってすごい・・・。
てなことで、観ないと損しまっせ。ただし、ちょっと重くて長いので、たーっぷりお時間のある時に。
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第177回「男優5人の演技が光る『キサラギ』」 

悲しいかな、私は映画館で寝てしまう確率がすこぶる高い。
あの暗がりがいけないのだ、万年睡眠不足の私が悪いのだ、何より退屈な映画が悪いのだ、と結局映画のせいにしている。

しかし公開中の『キサラギ』は私を一瞬たりとも寝させなかった。「よくできた話だよ~」と友人が言っていたとおり、108分があっという間に感じられた。

舞台は古いビルの小部屋で、そこから動くことはない密室会話劇。自殺したアイドルの1周忌に集まった5人のオタクが、彼女の死の真相について壮絶な推理バトルを展開する。

5人とは― 小栗旬、ユースケ・サンタマリア、小出恵介、ドランクドラゴンの塚地武雅、香川照之
まさに”旬”の彼らが競い合うように演じてくれる。よく練られた脚本に負けない演技力はアッパレ、目を見張るものがある。
大のオトナが、たいして可愛くもないアイドルに生きがいを感じ、命をかける。その姿がおかしくも、いとおしい。ラストで5人がそのアイドルのヒット曲を歌って踊るシーンがあるのだが、映画のなかではイジケ気味だった小栗くんの「嬉しくてたまんなーい!」てな表情が印象的。(やっぱカッコええね)

場面がたった1つ、本来は舞台でやるべき会話劇かもしれない。だが映画にすることによって見る側には敷居が低くなっていい。宣伝過剰で観る前にお腹いっぱいになるテレビ局がらみの映画よりも、断然こういうのが好きだ。
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第151回「J・クルーニーに、はぐらかされる?」

今日から8月。暑い夏にぴったりのギラギラした男、ハリウッドスターのジョージ・クルーニーに昨日会ってきました。
10日から公開される映画『オーシャンズ13』の来日記者会見。数百人の報道関係者を前に「こんにちは、ブラッド・ピットです」と開口一番、ジョークを飛ばすクルーニー。
黒のスーツ、白シャツの胸ボタンをいくらかはずし(たぶん、胸毛ちらり)、”ちょいワルおやじのお手本”てないでたちだった。

「それではご質問のある方・・・」「ハイ!」
モテ男の記者会見、ここぞとばかりに気合いの入った女性が多かった。
まず最初に指名された女性はなんと着物姿(これもクルーニーへのアピール?)。いきなり英語で自己紹介、質問もすべて英語、こっちはわからんがな。2人目、3人目と・・・その後も英語ではりきって質問する女子が続いた。

次に指名されたのは男性2人組。ん?どこかで見た人たち、お笑いコンビのダイノジだった。彼らはおなじみタイガー(虎)柄のセーターに身を包み、いきなり
「この服、どう思いますか?」
「ベリーナイス」とクルーニー。
「次の『オーシャンズ14?』に僕たちを出演させてください」
「いいよ。でも14はないね」
漫才のごとく、切り替えす。
***

その後の質問にも、どこまでウソだかホントだかわからないジョークを連発。
ようやく当ててもらえたゆかりん。マイクを手渡され、メモを見ながら質問した。
「ダニー・オーシャン(役名)にとっての”いい女の条件”、そしてクルーニーさんご自身にとっての”いい女の条件”をお教えください」。
ふーっ。さあクルーニー、どう出るか。
まずはひと言、「タイガー柄のシャツを着た女性」。
くそっ、またジョークか。アメリカンジョークっちゅうのは面白いような、面白くないような。ダイジノがあんなこと聞くから、いつまでも虎ネタで引っ張るクルーニー。続いて、
「映画のオーシャンにはジュリア・ロバーツという妻がいるので安泰。私自身は、今がんばっているところです」。
そうなんだ。で、それだけ? 条件は、いい女の条件は? なんかはぐらかされたかんじ(司会者と通訳さん、フォローしてよ)。
ちょいワルが今独身だってことはわかった。そして、遠く離れていたがクルーニーとしばし見つめ合ったことは紛れもない事実・・・ぽっ。いや、正直言うとゆかりんのタイプではないけれど~残念!(>ゼイタク)

その後も記者の質問は続き、クルーニーは今回の映画の見どころをいくつか挙げてくれた。
◆マット・ディモンが女性を口説くシーン
◆相撲のシーン(元横綱・曙出演)
◆アルパチーノの演技(クルーニーが演技指導?)
◆変装シーン(フレディ・マーキュリーを意識したら、かなり似てしまった)
◆何より男の友情(みんなで何かを達成したい、という気持ち)

最後に、「このシリーズ映画に出て、何が一番よかったですか?」と質問されると、
リッチ(お金持ちになった)」 とジョークを飛ばしたクルーニー。最後まで上機嫌な男前どした。


*余談*
インタビューしておきながら、実はこの映画まだ見ておりませぬ。前日慌てて『オーシャンズ11』のDVDを借りてきて予習(情けな~)。ほんに豪華メンバー、ゴージャスで楽しい泥棒さんたちのお話。きっと今回も見逃せませーん!
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第127回「映画 『雲南の少女 ルオマの初恋』

果てしなく広がる棚田の風景、少女ルオマの美しさ・・・ それだけで十分。感想はいじょー! 
・・・ってなわけにもいかないので、続けて書こう。

本作は2002年の中国映画。(原題『ルオマ的十七歳』)
ユネスコの世界遺産にも指定された雲南省の棚田(水を引いた だんだん畑)を舞台に描かれた、17歳のハニ族の少女・ルオマの初恋物語である。

とにかく、ルオマ(李敏)がかわいい。そのみずみずしい笑顔を見ているだけで心が洗われる。
監督がハニ族の高校に出向き、少女1500人から選んだ新人だ。少し、宮里藍ちゃんに似ている。
そして我々の日常から遠く離れた世界が舞台。そこには初めて目にする異文化が、少数民族(ハニ族)のならわしがある。

最近は映画で見る顔ぶれが、テレビ・CMで見るそれと同じだったりする。
映画にしても、同じ俳優ばかり。長澤まさみちゃんがいくら可愛くても、妻夫木くんがどれだけ演技派だろうが、もはや新鮮味はない。またかー!てなもんだ。
設定や舞台もテレビドラマと変わらないものが多いが―。

私は映画は別モンであってほしいと願う。でき得れば日常とはかけ離れた、知らない世界へ連れて行ってほしい。
せっかくお金と時間を費やして、大スクリーンで見るのだから。

そういう意味で本作は◎。ただ、この手の映画は上映場所が限られている。大規模で便利な映画館は大興行作品ばかり・・・なんてこった。
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第66回「原作の世界観をうまく再現した映画― 『バッテリー』」

あさのあつこ原作のベストセラー小説の映画化。
原作があまりにも素晴らしかったので、「映画は見ないでおこう」と心に決めていた。だって『蝉しぐれ』も『博士の愛した数式』も、映画を見てがーっかり。原作とは全く別もん、つまらんかったし。
しかし今回は、予想はいい意味で裏切られた― 実にいい映画なのだ。
滝田洋二郎監督が「原作の世界観を損なわないようにした」と言うように、どのキャストも、のどかな岡山の街並みも、原作そのままの雰囲気をかもし出していた。

主人公、12才の天才ピッチャー・原田巧(たくみ)を演じる林遣都くんは、漫画から飛び出てきたような美少年。
「あの母(天海祐希)からだったら、そりゃ産まれるだろうな~こんな美少年」とか思いつつ...。巧の尖った性格もよーく出ていた。
そんな美少年よりも、私の目を釘付けにしたのは永倉豪! 原田巧と運命的な出会いを果たすキャッチャー、永倉豪役の山田健太くんが実にイイのだ。
大らかで面倒見のよい豪の雰囲気が出ていたし、包み込むような笑顔はピカイチだった。

映画の余韻に浸りつつ・・・ 映画館の出口でパンフレットを立ち読みした(>買えよ!)。
迷わず豪ちゃん役、山田くんのページへ・・・そこには意外なことが書いてあった。
オーディションで選ばれた彼は、一度出演を辞退したという。なぜなら彼は当時、現役の中学野球部員。中学生最後のシーズン、映画より、仲間とともに野球がしたかったからだ。
仲間たちに強く説得され、映画出演を選んだ山田くん。撮影を前に厳しい野球の特訓を受け、スクリーンのなかで精一杯プレイをしてくれた。(そう、この映画の野球シーンは本格的なのだ!)

この映画を見て、中学野球といえども「バッテリーというのは実にデリケートな生き物だなあ」と。
バッテリーの信頼関係が壊れるとチームが狂い、勝負をも左右する。
今甲子園で繰り広げられている選抜高校野球。巧と豪のようなバッテリーが、各チームにもいるのだろう。
彼らの野球に対する純粋で一途な気持ちは、いまだはびこるプロ野球の悪しき慣習とはまさに対極・・・とても同じスポーツとは思えない。

*追記*
原作者あさのあつこさんも教師役で1シーン出演されてます。中学のとき、あんな国語の先生いたな・・・。

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第45回「旧作は楽し~『スウィングガールズ』」

テレビで放映されるのは2回目くらい?の映画『スウィングガールズ』。
今、日本ではひそかに”吹奏楽ブーム”がおきている。そりゃこれ見て、ブラバン入部者が殺到するのも納得できるさ。同じく矢口史靖監督の『ウォーターボーイズ』でシンクロ始める男子は少ないが、『スウィング~』で一気にジャズのとりこになってもおかしくない。頑張れば自分だって、あんな風にカッコよく演奏できそうな気がするもの...。

***
今売れてる俳優さんの旧作(昔の作品)を見るのは楽しい。知り合いの若い頃を見ているような気分になるから。
今NHK-BS2では『君の名は』を放送しているが、ヒロインはまだ初々しく清純な頃の鈴木京香。『華麗なる一族』(高須相子役)とのギャップが楽しめる。
そういう意味でも『スウィングガールズ』はお宝的な作品。今あっちこっちで大活躍の若手俳優が結集しているのだ。

まず、ヒロインの上野樹里(テナーサックス)は『のだめカンタビーレ』をはじめ、言わずと知れた売れっ子だし。他には・・・
貫地谷しほり(トランペット)⇒ 大河ドラマ『風林火山』(ミツ役)で存在感を見せつけた。
本仮屋ユイカ(トロンボーン)⇒ 朝ドラ『ファイト』で馬好きのヒロイン。
高橋一生(吹奏楽部部長) ⇒ 大河『風林火山』で武田信玄付きの家来。
福士誠治(野球部員)  ⇒  朝ドラ『純情きらり』の達彦坊ちゃんが当たり役。
平岡祐太(ピアノ)   ⇒ 映画『幸福な食卓』など多くの映画・ドラマに出演。

ただのイケメン君だとばかり思っていた平岡くん、この役ではアンガールズ田中のようなへたれ加減がいい。
平岡くんをはじめ、生徒全員が「かわいい、かっこイイ」だけでなく― 東北訛りも手伝ってか、脱力系たっぷりなのはリアルで好感が持てる。
なかでもピカ一なのはドラムの豊島由佳梨。スカートのジッパーが弾けてズレ落ちたシーンは「おお、そこまでやるか」と思ったが、朴訥としたキャラで終始笑わせてくれた。

ラストの演奏シーンは「いつのまに?」と驚くほど素晴らしいパフォーマンスを見せる、"スウィングガールズ アンド ア ボーイ"。
有名なビッグバンド、たとえば"高橋達也と東京ユニオン"よりも、"ダン池田とニューブリード"(古すぎ~)よりも、断然彼女たちの演奏に惹きつけられるのはなんでだろう!?

「全ての人間は二種類に分けられる。スウィングする者と、スウィングしない者だ」
というラストの、福士くんのセリフが効いている。
シンクロ、ジャズと続いて・・・矢口監督、お次はなあに?
何を言われようと、このパターンでまだまだ映画を撮り続けてくださーい。
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第34回「2人芝居を観ている気分に―        映画『カンバセーションズ』(公開中)」


大人の映画だ。恋愛経験の乏しい私には、夢を見ているような84分だった。
でも、そんなに”ロマンチック”というわけではなく、極めて現実的。男女が再会して、たった一夜のできごと・・・。

舞台はマンハッタンのクラシックなホテル。ウェディングパーティが行われているバンケット・ルームで、10年ぶりに再会した昔の彼と彼女。
いま女性には家族があり、男性には若い恋人がいる。最初はクールにぎこちない会話だったが、やがて心の中を探り合うようなやりとりが続き・・・。
パーティが終わると、2人は女の客室に向かい、朝までの数時間を一緒に過ごす。

主人公の2人を演じるのは、ヘレナ・ボナム=カーター(女)とアーロン・エッカート(男)。40才と38才という大人の俳優が演じる、大人のラブストーリー。
まるで舞台、2人芝居を見ているようだった。というのは、2人の会話こそが映画の全てだったから。しかも映画全編に渡って、左右2分割された画面で2人の様子を撮る「デュアル・フレーム」を採用しているせい。「彼の視線と、彼女の視線」「若い頃の2人と、今の2人」を左右に並べて対比して見られる。中年男女の一夜の情事・・・と、ひと言で言ってしまえば終わりだが、洒落た大人のラブストーリーに仕上がり、後味もさわやかな映画だ。
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ゆかりんプロフィール画像
ゆかりん
(ライター 高橋ゆかり)
大阪出身。04年から東京在住。
水瓶座、O型、やせ型。

運動音痴だがスポーツ見るの大好き。最近、マイブームは”中国”。

コメント:
「テレビっ子だ、昔も今も。一日の始まりはテレビだし、終わりもテレビ。
 愛すべき芸能人たちよ。アナウンサーたちよ。同じ時代を生きる彼らへの興味が私の中で尽きることはない」

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